初心者向け白菜漬け手順、これが世界遺産和食の真髄だ。Masaato Blog版。

hakusaiduke Japanese dishes

現役時代には、世界各国を飛び歩き、仕事の合間に現地の多様なお酒や食べ物を味わった。その結果いえることは、日本酒や和食がいかに優れたものであるということである。和食が世界遺産に登録される所以だ。

発酵食品である白菜漬けもそのうちのひとつといえる。この季節、自分で漬けた白菜で温かい白飯を食する喜びは、日本人の特権ともいえよう。健康維持にも欠かせない。

スーパーマーケットなどで売っている白菜漬けには、余分な調味料なども入っていて、それはそれなりに美味いけど、発酵食品ではなく「調味野菜」となる。原材料表示に「乳酸発酵」、「発酵」などの表示があるか確認する必要あり。

ここでは、まだ一度も白菜漬けを漬けたことのない初心者向けに、その作り方の手順をご紹介しよう。

自分で漬けた白菜で温かい白飯を食する喜びは、日本人の特権ともいえる。

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手順1.  必要な材料

1)白菜; 2玉。 初心者向けなので、とりあえず2玉とします。

2)塩; 粗塩が良いです。粗漬けで白菜を干した後は全重量の3%。本漬けでは全重量の0.5%。
     「粗塩(あらじお)」とは、精製せずにミネラル分(にがりなど)を豊富に残した、粒子が粗くしっとり
     した天然塩のことです。ナトリウムだけでなくカリウムやマグネシウムを含み、うま味と風味があり、
     肉 料理、魚料理、漬物、盛り塩など幅広く使われ、塩辛さが穏やかで味がまろやかなのが特徴です。

3)出汁昆布; 適量 はがき1枚大くらい。

出汁昆布。こんな形なら白菜1玉につき1~1.5本くらい。ハサミでマッチ棒くらいの大きさに切る。湿らせておくと切りやすい。

4)鷹の爪(唐辛子);白菜1玉につき2~3本。

5)柚子; 白菜2玉につき1個。多くても良い。

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手順2. 白菜を干す

1)白菜は茎の部分へ包丁を入れ、あと葉の方は手で引き裂く。
  たくさん漬けるときには1玉を4等分するのがいい。
  1~2玉だったら、1玉を6等分くらいにすると、後で食べやすい。

2)切り分けた白菜は、5時間ほど日の当たるところで干し、水分を飛ばす。新聞紙などの上に干す。

狭いベランダに干すために所せましと並べたところ。

手順3.下処理と重量測定

3-1. 下処理

1)干した白菜は、汚れた葉を取り去り、根の周りの食べられそうもない茎の元などは、切り捨てる。

2)汚れた土などは、ウェット・ティッシュでていねいにふき取る。

3-2. 重量測定

1)下処理した白菜は、一つ一つ重量を測り、記録する。台所用計量器で十分。

2)全部の重量が測れたら、合計重量を計算する。

3)その全重量の3%が粗漬け用の粗塩の重量です。ボールか何かの容器にとっておいてください。
  ついでに総重量の0.5%の粗塩の量を計算しておいてください。

手順4.漬け込み(粗漬け)

1)漬け込み用の容器
  干した白菜全部が収まる容器があれば、何でもいいですが、できれば写真のような容器①をホームセンターなどで買ってください。通販でも買えます。少量のお試し漬物なら②のような容器でも大丈夫です。

ホームセンターなどで売っています。通販でも買えます。

少量で試したいなら、どこの家庭にでもあるようなこんな容器でも大丈夫です。

2)3%の方の粗塩の一部を容器の底に適当にばらまく。

3)白菜の葉と葉の間にも少しずつの粗塩が入るようにして、1株ずつ容器に敷き詰める。4~5株で第1層ができるので、その上に若干の粗塩を撒く。同様にして第2層、第3層と重ねていく。

4)粗塩の終わりと白菜の終わりが同じになるように、だいたい検討を漬けながら漬けていく。

5)干した白菜株を全部漬け込んだら、余った大きな葉っぱ何枚かでカバーをし、押し板③をし、重石④を乗せる。④の重さは干した白菜の約2倍。

白菜漬け容器一式。③が押し板。④が重石(5kgと10kgがある)。

この写真は拙宅で本漬けしてから、食べている最中の写真。もうすぐ終わる。

6)出来上がったら、200㏄くらいの普通の水を容器の淵に沿って流し込んでおく。水の上がりを誘導する。

漬け込み終了状況。これは白菜を6玉くらい使っています。

この上にほこりなどが入らぬようビニールなどで覆いをします。

保管場所は、建物内なら暖房の空気が行かないところ、あるいは屋外の日が当たらないところが良い。

手順5.本漬け

1)上の6)の後、2~3日で水が上がってきます。白菜全体が、水に浸かったような具合になります。

2)そうしたら、先に述べた粗塩0.5%(g)、出汁昆布、鷹の爪(二つに切って中の種を出して捨てる)、柚子を用意する。柚子は表面の皮だけを使うので、包丁や皮むきで柚子の表面を薄く削り取っておく。

3)容器からいったん全部の白菜を出し、容器内の水も全部捨てる。

4)容器の底に、2)の風味素材の一部を適当にばらまく。粗漬けの要領で、絞った白菜をその上に並べ、2)を適当にばらまく。何層かができて、漬け込み終了。

5)③の押し板で水平になるように抑え、重石を白菜の重量の2倍(20kgくらい)、乗せる。

6)今度は2~3日で、また、水が上がってくる。そうしたら、重石は10kgで一晩、次の日からはずっと5kgだけで抑える。

7)水が上がってから2日目くらいに、1株出して味見する。たぶん美味しいだろう。以後毎日、楽しい食卓となること請け合いである。

                                                以上。

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