あなたは、転職したい、と思って、このサイトを探し当てました。
正解です。
実は、私は自らも何回か転職し、その過程で300人の外資系広告代理店の人事部長も務めました。
その経験、つまり転職先を探す立場(求職側)と、転職希望者を採用するという立場(求人側)の両側の経験から、転職にの【極意】をご案内します。
転職を考える上では自分の適性を知ることも大事です。最後までお読みいただければ、このサイトはきっとあなたのお役に立つと思います。
転職には、そのたびごとに職責や収入が上昇していくタイプと、反対に下降していくタイプがあります。上昇したり下降したりというタイプは、寡聞にして知りません。転職には、あなたの人生がかかっています。
慎重しすぎることはありません。
では、目 次です。
【contents】
1.転職の理由は何ですか?
転職に理由は、人によって様々です。
あなたが転職したいと思う理由は何でしょう?
理由を挙げてみましょう。
転職理由
1) 自分のスキルや適性、経験をもっと活かしたい。
2) 今の給料に不満。
3) 今の会社で、上司または同僚、部下と人間関係がうまくいっていない。
4) 今の会社の環境より、もっとカッコ良い環境で働きたい(立地・地域、建物など)。
5) 都会で働きたい。
6) 今の仕事に自分は向いていない。
7) ・・・
細かくいったらもっとあるでしょうが、だいたい以上のようなことではないでしょうか?
2.転職者の適性と資質;あなたは何ができるのですか?
厳しい見解ですが、あなたは何ができるのでしょう?
この資本主義の世の中にあって、あなたは「労働者」としての「商品価値」を持っています。
あなたが、自分が望むような会社に「転職できる」ということは、あなたの「労働者」としての「商品価値」を先方の会社が評価してくれる、ということです。
あなたがこれまでに、今の会社で頑張って培ってきたスキルや適性、経験は、それは確かに素晴らしい「かもしれない」。しかし、自分がそう思っても、相手もそう認めない限り「転職」は成立しません。
したがって、上に挙げた転職理由の内、2)以下は、残念ながら転職希望者の「感想」であって、転職に有利に作用する「論理」や「客観的事実」ではないのです。
あなたは、今いる会社で「実績」を作ることが大切です。
例えば;
会社で実績を作る
1) 会社の技術革新に貢献した(技術系の人)
2) 会社の業務改革に貢献した(事務系の人)
3) 業界団体から表彰された
4) 業界内で研究発表をした
5) 会社内に○○クラブを作った(社員融和のため)
――その他、いろいろとあると思います。
このような実績が、「転職へのパスポート」になるのです。
また、自分の適性を知るためにはこのようなウェブサイトが良いかもしれません。無料です。
単に社内でくすぶっているだけで、転職願望だけが強い人など、どこの企業も採用したがりませんよ。
3.企業側の中途採用者に求めるもの
では、企業側はなぜ中途採用者を求めるのでしょうか?
また、どのようにして中途採用者を求めるのでしょうか?
ある程度以上の会社は、新卒の定期採用を行っています。
人数に余裕をもって採用していません。
どの企業も人件費や家賃(テナント料)は大きな固定費なので、ここはできるだけ切り詰めようとします。
新卒で入社した人材を、企業は教育し、まだ一人前に仕事もできないのに、採用した月からその社員の厚生年金や失業保険を社員も払いますが、会社も払っています。つまり、採用して、その社員が一人前になるまでの3~4年は「持ち出し」状態なのです。
しかし、人には向き不向きがあり、そうして新入社員の頃からカネをかけて教育し、社会保険なども払って将来を楽しみにしていても、社員が転職のために退社することがあります。
人材銀行などにスカウトされてしまうこともあります。
私が人事部長をしていた外資系企業の場合には、将来有望とみた社員を、たとえばニューヨークなどの本社や世界各国にある支社に出向させます。
任期を終え、帰国し会社のためにさらに頑張ってくれればいいのですが、時には、海外に出向中に現地の他の企業に転職したり、帰国してから「海外駐在経験」のハクを活かして、別の会社へ転職する社員もいるのです。
会社への「仁義」や「忠誠心」が完璧に欠落しているのです。というか日本人としての「礼節」を欠いています。そういう人は将来、ある程度のところまで行くでしょうが、結局は他人に信用されない寂しい結末が待っていると思います。
このような企業側に欠員ができた場合、企業は人材補給をしなければなりません。
そのようなときに活用するのが、
- 人材銀行
- 就職サイト
――なのです。
会社側は、人材会社の担当者を呼んで、会社側の求人条件を提示し、それにふさわしい人材を探してもらいます。
求人条件とは、
- 年齢
- 職務内容と経歴
- 年収
- 社会保険、交通費、その他
- 性別(場合による、問わないときもある)
- いつからこちらの会社で働けるか
- どのくらい長く働けるか
- (未婚の女性に)結婚したらどうするか?
この項目は、人材銀行に提示しません。男女雇用均等法に抵触するからです。
面接の時も聞けません。
しかし、企業にとっては、前に記したように社員にはカネがかかるので、すぐやめてもらっては困すのです。
「結婚しても止めません」とほぼほぼすべての未婚女性が面接で言います。
これは、信じられないですね(笑)。
でも、企業は一番知りたいところです。
――です。
中途採用のポイントは、(求職者には言い方が失礼ですが)欠員になった人物以上の資質です。
それがMUSTではなく、それ以下の資質でも受け入れることもあります。
4.転職活動を始めるタイミング
「いつから、転職活動を始めたらいいですか?」
という質問が「Yahoo! 知恵袋」や「OK wave」などに見かけられます。
「いまの会社を辞めていた方がいいですか」とか
「いまの会社に在籍したまま転職活動をしてもいいのですか」
――といった質問も散見します。
「もう、そろそろ転職を考えなくっちゃ」
みたいなTVCMも出ています。
私たち「昭和の青年」世代からすれば、何を呑気なことを言っているのだろう、と思います。
「ゆとり教育」世代の「産物」ってこんなモンかと思います。
転職の基本を考えてください!
転職は、自分の今後を大きく変えるのですよ。
大海原を航海しているとき、もっと大きな素晴らしい船に移りたいとします。
その時あなたは、先に、いまの船から海に飛び込み、それから大きな船をさがすのですか!
普通、大きな船を見つけ、そちら側で「来ていいよ」といってくれ、片足を向こうの船に掛けられたら、今の船から足を離すでしょう。
私もいくつか転職しましたが、ある時、人材会社のスタッフからアドバイスを受けました。
「会社を辞めてしまったら、あなたは無職なんですよ。新しい会社では無職の人には興味はありません。いま、ある企業で期待されて働いている人が欲しいのですよ」
どうかあなたも、これを肝に銘じていてください。
「もう、そろそろ転職を考えなくっちゃ」
みたいなTVCMもいい加減だと思います。
転職はファッションではないのです。
転職を考えてもいいけれど、その時あなたは、自分の中に相手の会社に訴求できる何かがあるのですか!
普通、よそのお宅にお邪魔するとき、菓子折りを持っていきますね。挨拶代わりに。
転職も同じなのです。よその企業に転職したいなら、挨拶代わりになる菓子折り、つまり、あなたの長所は何なのですか? それがありますか? 手ぶらで行くのですか?
転職には2つのパターンがあります。
ひとつはスピンアウトです。spin out と書きます。spin は高速でグルグル回ることです。仕事でいえば、自分の仕事がグルグル元気よく回り、会社の回転サイクルよりぜんぜん速い。やがて、自分は新天地を求めてその回転から上方向へ飛び出て行くというパターンです。
もう一つは、自分が会社の回転の速度についていけない。そして、振り回され、会社にの回転に摑まっていられなくなって、下の方に落ちていくのです。児童公園にある回旋塔に摑まっていられなくなって、振り落とされてしまう、そういうタイプの転職です。ドロップアウト(=drop out)といいます。
ドロップアウト型の転職は惨めです。落ちるところまで落ちていきます。
あなたは、スピンアウト型の転職を目指してくださいね。
自分の話で恐縮ですが、私は外資系広告代理店の人事部長になっていたことがあります。PR課長から2階級特進でした。人事部長の後、クライアント(広告主)のデ・ビアス(De Beers)社の日本市場教育部長になり、その後、代理店の営業企画部長になりました。
その企業には、中途採用で入ったのですが、いろいろ要職を歴任してみて「この会社にはライバルもパートナーもいない!」と思っている頃、人材エージェンシーから声がかかり、米国企業日本法人の広報部長(外国人社長直属)へと転職したのです。
これはスピンアウトですね。自慢話っぽくて恐縮ですが、ご参考までに。
話を本筋に戻します。
転職の開始時期は、
- 自分に、他の人を凌ぐようなスキルや経験ができたとき
- そして、今の会社にいるとき
――です。
また、繰り返して言いますが、新しい会社へ完全に移籍するまでは、今の会社を辞めてはいけませんよ(笑)。
これは、私も経験のあることですが、転職が決まり事務手続きなどをしているときは、ドキドキして、とてもエキサイティングでした。だって、誰にも言わないのだから。友達にもカミさんにも言いません。カミさんにいったら心配するだけです。「はい、転職しました。給料は上がりました」でしたね、わが家の場合。「昭和の青年」はそういうやり方です。
人材エージェンシーもとても気を使ってくれます。
書類袋には、その会社の名前、ロゴ、所在地など、よくある会社封筒のようなものは使いません。何も印刷されていない封筒を使ってくれます。
いまはスマホで本人に直接連絡できますが、スマホも携帯電話もないころは、個人的な友達と名乗って連絡をくれました。
また、そのエージェンシーは有名なきれいなビルの中にありましたが、私がそこへ行く必要があるときには、守衛所のある裏口から出入りするよう案内してくれました。表玄関から出入りしているところを誰かに見られたら勘繰られるからです。
しかし、こういうこともありました。ある誰でも知っている大きな外国企業へ転職の面接に行きました。そうしたら帰りに、そのビルからやや離れた道で、何と、可愛がっていたデキル部下に会ったのです。その道はわれわれの仕事には関係がなく、その企業に彼が面接に来たのは明らかでした。
私には不幸なことでしたが、私より彼がその企業のそのポジションに採用になり、以後彼はその企業に長く務めることになりました。笑ってください、ハイ。
5.成功する履歴書の書き方、面接法、自分の鍛え方
成功する履歴書の書き方
最近では、PCで入力、これをプリントして提出、あるいはデジタルで面接前に送信が多いと思います。
自筆を要請される場合もあります。その人の書体は、人格を想定することもできるからです。しかし、字が下手でも人格の優れた人はたくさんいます。
成功するポイントは、
- 事実を簡単明瞭に書くこと。
- 質問されても、しっかり答えられるようなことだけを書くこと。
例えば「英検2級」とか書いてあると、会社側は英語で質問することもあります。
私は、そうしました。そうしたら、相手の受験生は、英会話がシドロモドロだったのです。こんな場合は、たとえ英検2級でも、履歴書には書かない方が良いでしょう。
試験官は、面接での質問事項は履歴書から探すことが多いです。趣味や珍しい経験を履歴書に書いてもいいですが、しっかり、答えられるように話し方を準備しておくことです。
面接での注意点
私は以前に、外資系広告代理店の人事部長をしていたころ、『宣伝会議』という雑誌があり、その雑誌主催で就職の模擬面接をし、それを誌面に記事化する企画がありました。面接試験官には電通と博報堂の人事担当者、それに私の3人があたりました。
その記事は評判がよく、以後毎年、就職シーズンには再印刷されて、広告業界を目指す人にはバイブルのような存在でした。そうした、経験も踏まえてアドバイスいたします。
- まず、椅子があっても、勧められるまで座らないようにしましょう。日本人の作法です。
- ドアを開け、面接室に入るとき、試験官を見てちょっと微笑みましょう。
初対面の微笑みは大事です。また、面接中に試験官に笑いが出すような対応ができたらいいですね。わざわざそうすることはありませんが。 - 質問されたら、「はい」「いいえ」で答えられるような質問なら、それをまず答えましょう。
- 面接が終わったら、「本日は貴重なお時間を、どうもありがとうございました」と礼を述べましょう。
- 服装は、清潔感のあること。独身男性ならシャツにアイロンがかかっていなくてもいいですが、選択したさっぱりしたものを着用するように。女子のシャツ、スカート、パンツなどアイロン無しは論外です。
- 男女とも、パンツの膝が出ていたり、膝の裏に皴があるのはいけません。
- 男女とも、靴はきれいに磨き、靴底の泥もきれいにするように。退室の時にチェックされます。汚れやすいところを清潔に保てる人は、他もみんなきれいです。
自分の鍛え方
求人側の企業の採用ポイントは、前にも書きましたが、欠員となったポジションにいた社員以上のクオリティです。したがって、転職活動を始める前には以下のような点に気を付け、日々精進したらいいでしょう。
- 自分の得意な分野、スキルは何か?
10人同じような人が集まったら、自分がトップスリーになれるものは何か?
よく、学生時代、各科目の成績をレーダーチャートに表したことがあったでしょう。クモの巣のようなグラフです。自分のいろいろなスキルを、そのようなレーダーチャート化にしたとき、突出したものはなにですか?ということです。突出した得意分野は、もっと、もっと伸ばしましょう。 - では、逆に不得意な分野は何ですか? 他の9人と比べて6番以下になるような分野は何ですか?
転職は、戦場の兵士のようなものです。長所はさらに伸ばし、短所は補って、少なくとも平均、できれば平均以上にする必要があります。
求人企業側は、もしあなたがウチの会社にきたら、同じくらいの集団の社員と比べて、どの辺に位置するのか、を常に見ています。短所を補完することに配慮しましょう。 - あなたは、転職に際して、将来、その会社でどういうポジションを目指すのか、明確にしておきましょう。
つまり、専門職で行きたいのか、あるいはある部署を任せられるような管理職的ポジションを目指したいのか、を決めておきましょう。転職先でそれを聞かれることもあります。
まだ、決まっていないのなら、それでも構いません。しかし、企業人は、結局のところそういう身の振り方を求められます。 - 以上のようなことを頭において、情報収集をしていけば、自分の鍛錬法もおのずと見つかります。
6.転職エージェント/ サイトの使い方
自分に、転職先でも在籍者に劣らず仕事ができるという資質がある、と思ったら、転職エージェントや転職サイトに登録しましょう。注意点は以下の通りです。
転職エージェントへの登録
転職エージェントへの登録は1社に限定する。
例えば、数社に登録し、それがある転職エージェンシーへバレた場合、そのエージェンシーの担当者はあなたのことを一生懸命支援しようとは思わないのが普通。
ある医者に掛かっている場合、もし、同じ病気で他の医者にも掛かっていることがわかったら、最初の医者は、あなたのことを本気で面倒見ない。自分が医者の立場、エージェンシーの担当者の立場になったらわかると思いますよ。
では、複数のエージェンシーに登録しても、バレないようにすればいいのか。論理的にはそうです。しかし、人と人とのお付き合いで、そういうことがあってもいいのでしょうか?
私にはそれができません。何回も転職しましたが1社限定でした。そこの担当者とも大変な信頼関係を築いていました。
良い担当者に巡り合うまで、エージェンシーを変えても構いませんが、1社限定が良いでしょう。
転職サイトへの登録
こちらは、自分の転職にふさわしいサイトへ複数登録してもいいでしょう。こちらはエージェンシーと違ってマンツーマンの対応ではなく、基本的にデジタル対応だからです。
しかし、サイト側の担当者が表に出てきたら失礼にならない対応が必要です。
7.まとめ
さて、まとめです。
1) 転職は、自分に、転職先に行っても十分対応できるスキルや経験ができてからしよう。
2) そのために、普段から、自分の長所をさらに伸ばし、短所を補う「自己鍛錬」に励もう。
3) 今の会社にいるうちに、社内的、あるいは業界的な「実績」作りに励もう。これは履歴書に書ける。
4) 新しい会社に移籍が確定するまでは、前の会社を辞めないこと。
転職活動は、秘かに行ない、例え親しい友人にも、その気配を努々(ゆめゆめ)悟られてはなりません。
※最後までお読みいただきありがとうございます。あなたが転職に成功されんことを祈念いたします。
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