連載「前立腺ガン撃退記」第2弾です。
1ガン撃退! 東海道五十三次、力歩!
昔の東海道五十三次の街道を、ガン撃退のために力歩、日本橋を2023年1月17日に出発して現在、小田原から箱根路へ入ったところです。実際の話ではなく、歩数計のアプリ上の話ですw。
昨夏、前立腺ガンで1ヵ月の入院の後、体重は退院時にはおそらく50kgを切っていたと思われます。こんなに体重が減るということは、筋肉が減っていて、太ももなどは小学生並みの太さになってしまいました、トホホ。
退院時には、それまで愛用していた登山用の杖【写真】にすがりつくようにして、やっとのことでヨロヨロと歩くことができる状態でした。
退院はしたものの、このまんまでいけば「余命1年」(*)は現実のものになりかねません。身体中の血液をガンガンに回して、老廃物を積極的に排泄し身体をフレッシュに保つ必要がある、と思いました。
私は日本抗加齢医学会(アンチエージング学会)の第1回日本抗加齢医学研究会(於:都市センターホテル)開催(参加者総数100人)からの正会員でしたので、医学知識は多少はあると思っています。2018年3月時点の会員数は8,280人(同学会HP)。
ということで、入院前からしていた散歩(スポーツ散歩)を復活することにしました。入院中はクルマ椅子だったので、外を歩くにも最初のころは100mごとに休憩という具合で、1日2,000歩くらいでヘロヘロでした。
しかし、「継続は力なり」とはよく言ったものです。2022年9月6日に退院し、正月までの4ヵ月間、雨の日以外はすべて歩きました。1日2,000歩くらいが次第に歩数が伸び、1月に入ってからは1日4,000歩を目標とするようになりました。その間、家内は私が転んだりしたときや突発症状が出たときに即刻対応できるようにすべての行程を同行してくれています。
そこで見つけたのが無料の歩数計アプリで、東海道を日本橋から京都まで各宿場を通過して歩くものです。
今年、1月17日に日本橋を出発し、昨日は小田原を通過しました。現在、箱根の山を登っており、次は箱根の関所です。
1日当たりの歩行距離も、当初は2,000歩を目標としていましたが、最近では、1日6,000歩とか7,000歩も歩く時があります。今日は8,108歩も歩きました【写真】。
歩く速さも普通の人と同じくらいになったと思います。杖も不要となりましたが、用心のために一応携行しています。階段の上りでも、今までは杖や手摺りが必須でしたが、もう、なくても大丈夫。
私はガンを撃退しなければならない。節分の豆まきでも「ガンは外!」と怒鳴ってやりましたよww。
こうしてスポーツ散歩を続けられるのは、カミさんの毎日の同行があたからこそです。
「背中が曲がってるよ!」
「がに股歩きだよ!」となかなか厳しい。
でも、「ありがとう」なのです。
(*)入院時、血液検査で、体内に炎症があるときに出る数値CRPや、前立腺癌の危険度を示す数値T-PSAは、超異常ともいえる高い数値で、担当医は「1年持つかなぁ」と思ったということを後日、話してくれました。(2023年2月9日記) ·
2四股踏み、ラジオ体操再開、癌からの脱出
体重が少しずつ増加しているのは、とても励みになります。入院中は体重がだんだん減少し、自立歩行も面倒になってくると、夜空の月を見ながら、あと何ヵ月もつのかなぁ、と思ったものです。
基礎体力があったのか、薬との相性が良かったのか、薬が癌を完全に制圧しているのが実感できまする。
きょうの散歩からは杖を使わなくしました。とはいえ背骨に転移していて骨が湾曲したりして身長も7㎝も低くなりました。これを補完するために私用のコルセットを作ってもらって常時装着しています。
今日は、発癌前にしていた四股踏みとラジオ体操を“恐る恐る”やってみました。途中でボキッとかいくと怖いので。
終わってみて気分爽快。四股踏みではインナーマッスルが刺激されバランス感覚が磨かれます。ラジオ体操は全身のストレッチになります。癌から完全に脱出するつもりです。(2023年1月18日)
3まだまだ油断できぬ転移癌、背骨へ
前立腺癌が肺と背骨へ転移した第Ⅳ期に発覚し、そのまま気が付かずに放置すれば「余命1年」だったと、担当医はあとから教えてくれました。
幸いにも自分の身体と薬との相性が良かったのか、あるいは山歩きで出来上がった体力というか生命力が強かったのか、薬を服用し始めてから、前立腺ガンの危険度を示す腫瘍マーカーPSAは毎月の定期検査で劇的に下がり始め、現在は0.030になっています。
通常、健常者のこの数値は、数字1桁の4以下である。私の知人の癌患者は14くらいで推移しています。私は癌発覚時にはこれが2,300を超えていたのです。その時の担当医の驚きの表情を私はしっかりと見てしまいました。
薬の制御で、転移した肺の方は、どうやら消失しました。背骨の方の症状認識方法は、X線撮影、MRI、そしてシンチレーションという3つがあります。述べた順に精度が高くなります。
過日、北里大学病院で撮影したシンチレーション撮影の結果の画像が行きつけの病院へ送られてきており、担当医ときょう見ました。ま、ある程度広範囲に転移していることがわかりましたが、いまだに転移範囲が広がりつつある、ということではなく、薬の制御で転移拡大は完全に制圧されている、という医師所見であった。
私は先述のように2001年に日本抗加齢医学会が設立されたときの設立メンバーでした。全米抗加齢医学会のアラン・ミント会長のお口添えでした。
したがってアンチエイジングを中心とした医学知識には、まあ、普通の同輩よりは明るいと思っています。私の担当医は泌尿器科、内科、そして整形外科と3人いるのですが、彼らにはいろいろな質問をして、自分の症状の把握に努めている。
ま、薬もいいが、自分で作った白菜漬けが一番効くかもしれないな。(2023年1月16日記)
4転移癌、消失!
ガン発覚の時は第Ⅳ期でした。他2か所に転移していましたから。
1ヵ月の入院・集中治療のあと退院し、どこも痛いところはないとはいえ、15kgも体重が減って筋力もなくなり、やっと立てて杖を使ってヨロヨロ歩ける程度でした。
私は身体の諸悪の原因は血流の悪さだと思っています。
そこで全身の血流を促すべく、退院後、家内の付き添いで毎日の散歩を復活することにしました。近くの森林の中を歩ける市立公園を1 周すると約4,000 歩になります。
最初の頃は杖にすがるようにやっと歩き、 300 mごとに 休みというような感じでした。
その後4ヵ月も歩き続けたお蔭で、最近では普通の人と同じくらいの速さで歩けるようになりました。杖も無用となりました。
その甲斐あってかどうかわかりませんが、最近の MRI の画像チェックでは、肺に転移していた癌が見当たらない。つまり消滅したという風に先生も私も判断しました。
これは嬉しいですね。
体調も良いし、食欲もあり、体重も増加傾向にある、とすべてに良い兆候がでています。
「癌などは蹴散らしてやる!」と意気込んでいます。(2023年1月15日記)