えっ!?私がガン?毎年の健康診断は何だったのか!

ガン撃退記

 本記事集は、「闘病記」といった頑張りものの記録ではありません。突然私に憑りついてきた無礼な前立腺ガンを叩き出す「撃退記」です。病は当方がいじけていると益々のさばります。病に憑りつかれたら、医師による治療も大事ですが、「必ず治す」という患者側の精神力も大事なのです。私は余命1年弱と診立てられていました。しかしそれから2年半の現在、体調は罹患前の状態にほぼ戻っており、ほとんど不自由はありません。

 本記事は多分10回くらいの連載になります。同病の方が、本記事をご覧になり、生きることへの勇気を待たれることを願っています。
 記事の中にはガンに関わりのないものもありますが、それは私の生活背景をご理解いただく上でご覧ください。
 本記事と内容がほぼ同じものが、『ガンを叩き出した男 末期ガンからの生還』と題した電子書籍としてAmazon.comから発売されています。あなたのスマホで閲覧できます。

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1「1年持つかなぁ」

「この数値は身体のどこかに炎症反応が起こっているのは分かるが、どこにその炎症があるかは、別の検査や診察をしなければわからない」というのが病院の内科医の診立てでした。その数値があまりにも高かったので、その場で即刻入院ということになりました。しかし、入院の時点では、ガンに罹患しているとは分かっていなかったのです。
 入院してから、いろいろな検査をして、前立腺ガンに罹患していることが判明したのです。とはいうものの、だからと言って身体のどこかが具合悪かったり痛かったりしていたわけではなく、ただ胃が痛いだけでした。

「前立腺ガンがだいぶ進んでいます」

前立腺ガンですね。それもだいぶ進んでいます」
と医師にいわれても、実感がわかなかったのですね。
よく実例があるように、医師にそう言われて「目の前が真っ白になった」というような事は私にはありませんでした。
ただ、
「えっ!?ガン???、どうして」
と思っただけでした。
 前立腺ガンがフェーズⅣまで進んでいて、他にも転移しているので、つまりは末期ガンなので罹患部分の切除手術はできなかったのです。
 後日、もう命を落とすようなことはなくなった、と担当医は判断したのでしょう、
「いやぁ、あのときは1年持つかなぁと思いましたよ」
と談笑の中でボソッと言ったものでした。

前立腺ガン細胞のエサは男性ホルモン

 即刻入院ということになりました。治療法としては、前立腺ガン細胞のエサは男性ホルモンなので、体内でこれが産出されるのを抑制する飲み薬と注射、および絶食による栄養不足を補うための点滴というホルモン療法が採用されたのです。
 薬や注射の治療効果を高めるためか、入院の日から100%の絶食となり、いろいろな点滴を一日に3~4㍑もされることになりました。

 このような状態の私がガンとどのように取り組んでいったかということを、その都度フェイスブック「新津Masato」で公開してきました。

 現在、体調や体重は入院前の状態にほぼ戻りました。気力も十分で、役者稼業や著述稼業に勤(いそ)しんでいます。とはいえ、基本的にはガン患者なので長い間歩き続けられない、力仕事はできない、などの不具合はあります。
【図版出典】社会福祉法人恩賜財団済生会

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2リフト新設、ガンで力出ず

 ガン患者であることもさることながら、寄る年波には勝てません。戸建て自宅の2階にある私ら夫婦の居所へ、スーパーで買ってきた荷物などを持上げるのは大変です。エレベーターもエスカレーターもありません。しかも、ガンになってしまい体重が14~15kgも減ったので、力が出なくなってしまったのです。自分が階段を上るのがやっとなのです。
 因みにガン患者で治療中の人のことを、英語ではキャンサー(ガン)・サバイバー(生存者)と言います。

末期ガンで手術できず

 2022年8月に体内に異常な炎症部分があるとのことで緊急入院しました。入院してから前立腺ガンに罹患していることが判明。しかもフェーズⅣの末期ガン。身体の各部位に転移していたので、手術による患部切除は不可能でした。1ヵ月間入院し、点滴、投薬などによるホルモン療法の集中治療を受けました。
 1ヵ月入院治療して同年9月5日に退院。投薬と月イチの定期健診とホルモン療法の注射を病院で腹部へ打つ、自宅療養となりました。別に床に伏していなければならないわけではなく、普通の生活ができ、クルマの運転もできます。
 しかし、前述のように体重減により歩くにしても何をするにしても力がでません。寝床での寝返りもできませんし、立ち上がりには時間がかかりました。まさに字のごとく、杖をついてのヨロヨロ歩きとなってしまいました。
【画像出典】公益財団法人長寿科学振興財団

アマゾン通販で部品調達

 そこで、2階の居住場所へ買い物などの荷物をラクに上げるために、リフトを自分で取り付けることを思いついたのです。
 ウィンチ、40mm角鉄パイプ、運搬舟(子供の雪遊び用ソリで代用)などはすべてアマゾンの通販で揃えました。総額で13,000円くらいでした。それらを自分で取り付けました。とはいえ、ウィンチ自体の重さは10kgほどもあり、退院間もない私が、これを自分ひとりで持ち上げて取り付けるのには往生しました。しかし、いまはこれを快適に使えています。(2022.12.22記)

3ガン治療特効食

 毎年、自分で白菜浸けを作っています【写真】。「昭和の青年」には、白いご飯にこの漬け物は欠かせません。
 例年は12月には季節初の物を漬けるのですが、今季は退院したとはいえガンの身では体力がなく諦めていました。しかしこのところ、体調も良いので例年の半量(白菜大玉二つ)で挑戦しました。
 白菜を根本に包丁をいれ、ちょっと割って、後は手でさきます。
 それを晴天の日に半日ほど天日干しします。それを3%の塩で漬け込みます。
 2、3日すると水が上がってくるので、次は唐辛子、柚子、昆布などと一緒に本格的に漬け込みます。
 出来上がったものは、知人へ郵送したりしていまして、大変ご好評をいただいていました。この味を覚えたら、まさに「スーパーで売っているものなんか、食えるかい!」です。(2023.1.19.記)

4ガン制圧に効く? 食べ物

 ガンになったところで、バタシチしても何にもなりません。医師に任せて治るものは治る、治らないものは治らないのです。
 とはいえ、当の本人に治す気がなければ、治りはしないでしょう。「病(やまい)は気から」とも言います。
 処方された薬は飲みますが、これに加え、私は次のものを摂取するのが良い、と勝手に思って摂取しはじめました。

① 牛乳

 これは英語ではパーフェクト・ミール (完全なる食事)といわれています。赤ちゃんはこれだけで栄養満点で成長します。

② 梅干し

 これは日本人には必須の食べ物です。むかし、その効能を説いた『梅干し健康法』という本がベストセラーとなりました。

③ 煮干し

 ガンのステージⅣ(末期)で背骨にも転移しています。それでは煮干しが良かろう、と。「食べる煮干し」(商品名)とかを毎日食べています。

 以上、科学的根拠はまったく不明ですが、「溺れる者は藁をも掴む」の気持ちで、楽しんでます、ハイ。

 とはいえ、本電子書籍の出版に当たって、「梅干しの健康への効果」を調べてみました。

梅干しで期待できる健康への効果

① 疲労回復

 梅干しには、筋肉にたまった乳酸を分解する役割を担うアミノ酸であるクエン酸とリンゴ酸が豊富に含まれているそうです。
 筋肉痛などの疲労は体内に乳酸が蓄積されることによって生じるため、梅干しを食べて乳酸の分解を促すことは疲れた体を回復させるのに非常に良い方法とされています。

② 血行促進

 梅干しにはエネルギーの素となる糖も含まれており、これがクエン酸と結合することで、「ムメフラール」という成分が生成されます。また梅干しを加熱することでこの「ムメフラール」という血液の流動性を高める成分が生じるそうです。「ムメフラール」は血中コレステロールの減少に役立ち、血流改善の効果も期待できる成分として注目されています。
 さらに、梅干しに含まれている有機酸の一つであるピルビン酸には肝機能を改善させる効果があると言われているため、お酒の量が気になる方にも梅干しはおすすめです。定期的に食べることで、生活習慣病や動脈硬化などの病気を予防できるでしょう。
 いっぽう、加熱した梅干しには高血圧などの生活習慣病が原因で引き起こされる動脈硬化の予防や、女性に多い冷え性の改善に対して高い健康効果があると言われています。

③ カルシウムの吸収率が上がる

 カルシウムは体内での吸収率が低く、一般的な成人の場合は摂取した量の20から30%ほどしか小腸で吸収されないといわれています。
 そのような問題を解消するためには、カルシウムの吸収を助けるクエン酸を多く含んだ梅干しが良いそうです。

④ 食欲増進

 梅干しの酸味には食欲を増進させる効果があるため、食欲が出ない時でも食事量を増やして豊富な栄養を摂取することが可能になります。梅干しは「疲れて食欲がわかない」「胃が重い」ときに最適な食材といえます。

⑤ 整腸作用

 梅干しは植物性乳酸菌の宝庫です。植物性乳酸菌は良好な腸内環境を保つために必要な善玉菌のエサとなるため、梅干しを食べることは腸内環境の改善につながる効果があるとされているそうです。
 また、カテキン酸という悪玉菌を抑制する働きのあるアミノ酸も梅干しには含まれており、乳酸菌とカテキン酸の相乗効果によってより高い整腸効果が期待できます。

⑥ アンチエイジングや美容効果

 梅干しには、強い抗酸化力をもつ成分がたくさん含まれています。植物ポリフェノールの一種「梅リグナン」やカテキン酸などの有機酸には強い抗酸化力があります。
 老化現象は、体がさびることと、よく言われます。「さびる」とは酸化することです。その酸化の原因となる「活性酸素」は、シミやしわの原因になるほか、がんや生活習慣病の引き金になるともいわれています。梅干しのこれらの成分は、この活性酸素の働きを抑える効果が期待できるのです。
 さらに梅干しには、栄養素をエネルギー変換しやすくする作用をもつクエン酸が含まれている。ダイエット効果も期待できるため、女性にもおすすめの食べ物と言えるとのことです。

⑦ 食中毒予防

 私たち「昭和の青年」には、昼の弁当には「日の丸弁当」といって梅干しが欠かせなかったです。梅干しに含まれているクエン酸やベンズアルデヒドには、食中毒の原因ともなる腸炎ビブリオ菌を殺菌する効果があるともいわれています。
 夏場に弁当を作った際に保冷剤を付ける人も増えてきていますが、弁当の中に梅干しを入れて、ダブルで食中毒予防ができます。

⑧ インフルエンザ・胃潰瘍・胃がん予防

 和歌山県立医科大学の研究により、世界で初めて発見された梅干し由来のポリフェノール「エポキシリオニレシノール」。
 この成分には、インフルエンザウイルスの増殖を抑制してくれる効果があるそうです。「梅干しを食べると風邪を引かない」という説は、ここから来ているのかもしれないですね。
 日本人の半数以上が感染しているといわれる、ヘリコバクターピロリ菌。これは胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんにも影響を及ぼすといわれる菌です。この働きを抑制する「シリンガレシノール」が、梅干しに含まれています。ほかにも、アルコール性の胃潰瘍の改善に効果があることも認められています。

 梅干しには、評判通りの健康効果があるようです。(2023.1.10.記)

5ガンになると変わる食性

 私の場合、ガンは前立腺ガンで、ガン細胞の餌は男性ホルモンなんですね。ですから男性ホルモンを出ないようにする薬を飲むわけです。これをホルモン療法といいます。
 すると食べものの好みが変わってきました。薬との相性もあってか、毎日飲んでいたウイスキーや焼酎などの酒類は、もう半年以上も飲んでいません。飲む気にならないのです。

 

 

 

 

 

 

 また、私は甘いものをほとんど食べなかったのですが、これを食べたくなるんです。モンブランとかアップルパイとか羊羹、それにわらび餅とかねwww。そんな風なものをよく食べるようになりました。ホルモンバランスの関係でしょうが、自分でも不思議です。(2023.1.13.記)

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