いろは歌

NEWPORT通信

日本語に外来語が多くなった昨今、「いろは歌」をちゃんといえますか?ABCが英語他の言葉の基本26文字であるように、「いろは歌」は日本語の「かな」47文字を重複しないで全部使った誦文(ずもん)なのです。

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「いろは歌」は、かな47文字を重ならないように使った誦文(ずもん)です。誦文とは経文やまじないを唱えることです。

 平安時代に考案されたもので、子供たちの手習い(文字を書いて学ぶこと)の教科書のようについ最近まで使われてきました。転じて「いろは」は初歩に習得しておくべき事という意味を持ちます。

 ひらがなのままだと意味は理解しにくいですが、漢字にすると意味が見えてきます。七五調でまとめられ、完成度の高い美しいリズムと独特の表現で、人生の儚さや無常観が込められた歌として伝えられてきています。

 最初は、全部ひらがなで・・・

♬いろはにほへと ちりぬるを

    わかよたれそ つねならむ

 うゐのおくやま けふこえて

 あさきゆめみし ゑひもせす

次は、漢字を交えて・・・

♬色は匂へど 散りぬるを

 我が世誰ぞ 常ならむ

 有為の奥山 今日越えて

 浅き夢見じ 酔ひもせず

少し意味がわかりましたか?

では、その意味は・・・(出典:ウィキペディア)

 匂いたつような色の花も散ってしまう

 この世で誰が不変でいられよう

 いま現世を超越し

 はかない夢をみたり

 酔いにふけったりすまい

 因みに(ついでに、という意味ですが)、いまこの「いろは歌」を諳(そら)んじることができる人はほとんどいません。偉ぶるわけではありませんが、私はできます。

 というのは、「昭和の青年」の私は、高校時代に弁論部(ま、スピーチクラブですね)にいまして、この「いろは歌」を発声や声量練習に毎日使っていたからです(笑)。          

 

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